AirPods繋がってるのに音が出ない

 AirPodsは便利で高品質なワイヤレスイヤホンですが、「Bluetoothで接続されているのに音が出ない」という問題に直面することがあります。この問題は、ソフトウェアの不具合、ハードウェアの問題、設定ミスなど、さまざまな原因で発生する可能性があります。この記事では、AirPods(AirPods、AirPods Pro、AirPods Maxを含む)が音を出さない場合の原因を特定し、ステップごとの解決策を提供します。



1. 問題の原因を理解する

AirPodsから音が出ない場合、以下のような原因が考えられます:

1.1 ソフトウェア関連

  • Bluetooth接続の不具合:デバイスとAirPods間のBluetooth通信が不安定。
  • 音量設定:デバイスまたはAirPodsの音量がミュートまたは低く設定されている。
  • オーディオ出力設定:デバイスがAirPodsをオーディオ出力先として選択していない。
  • ファームウェアの不一致:AirPodsやデバイスのファームウェアが古い。
  • アプリの不具合:特定のアプリ(例:Spotify、YouTube)が音声出力に問題を抱えている。

1.2 ハードウェア関連

  • AirPodsの汚れ:耳垢やゴミがスピーカーを塞いでいる。
  • バッテリー不足:AirPodsまたはケースの充電が不十分。
  • 物理的損傷:AirPodsが落下や水濡れにより損傷している。

1.3 デバイス固有の問題

  • iOS/macOSの問題:Appleデバイスでの設定ミスやバグ。
  • Android/Windowsの問題:ドライバや互換性の問題。
  • デバイス間の干渉:複数のデバイスに接続されている場合の競合。

2. 基本的な確認事項

トラブルシューティングを始める前に、以下の基本的なチェックを行いましょう。これだけで問題が解決する場合があります。

  1. 音量を確認
    • デバイスの音量が上がっているか確認します(例:iPhoneのサイドボタン、Windowsのタスクバー)。
    • AirPods自体の音量設定も確認(Siriで「音量を上げて」と指示)。
  2. AirPodsが選択されているか確認
    • iPhone:コントロールセンターを開き、オーディオ出力がAirPodsに設定されているか確認。
    • Mac:メニューバーのサウンドアイコンからAirPodsを選択。
    • Windows:タスクバーのスピーカーアイコンからAirPodsを選択。
    • Android:設定 > Bluetooth > 接続済みデバイスでAirPodsが選択されているか確認。
  3. バッテリー残量を確認
    • AirPodsケースを開き、iPhoneやiPadの画面でバッテリー残量を確認。
    • ケースとAirPodsを30分以上充電してみる。
  4. AirPodsを耳に正しく装着
    • AirPods Proの場合、ノイズキャンセリングや外部音取り込みモードが原因で音が聞こえにくい場合があります。

3. ステップごとのトラブルシューティング

基本確認で解決しない場合、以下の手順を順番に試してください。

ステップ1:Bluetoothを再接続する

  1. AirPodsをケースに戻す
    • AirPodsをケースに入れ、蓋を閉じます。30秒待ってから再度開きます。
  2. Bluetoothをオフ/オン
    • iPhone:設定 > BluetoothでBluetoothをオフにし、10秒後にオン。
    • Android:設定 > 接続 > Bluetoothをオフ/オン。
    • Windows:設定 > デバイス > Bluetoothをオフ/オン。
    • Mac:システム環境設定 > Bluetoothをオフ/オン。
  3. AirPodsを再ペアリング
    • デバイスからAirPodsを「切断」または「このデバイスを削除」。
    • AirPodsケースの背面にあるセットアップボタンを押し、白色に点滅するまで長押ししてペアリングモードに。
    • デバイスでAirPodsを再度ペアリング。

参考情報:この方法は、Bluetooth接続の不具合を解消する基本的な手段として広く推奨されています。

ステップ2:AirPodsをリセットする

接続の問題が続く場合、AirPodsを工場出荷状態にリセットします。

  1. AirPodsをケースに入れ、蓋を閉じる。
  2. 30秒待ってから蓋を開ける。
  3. ケース背面のセットアップボタンを押し、ステータスランプがオレンジ色→白色に点滅するまで約15秒長押し。
  4. AirPodsをデバイスに再ペアリング。

注意:リセット後、すべてのデバイスとのペアリング情報が消去されます。

ステップ3:AirPodsとデバイスのファームウェアを更新

古いファームウェアが原因で音声出力に問題が起きることがあります。

  • AirPodsのファームウェア確認/更新
    • iPhoneで:設定 > 一般 > 情報 > AirPodsでファームウェアバージョンを確認。
    • AirPodsをケースに入れ、充電しながらiPhoneに接続しておくと自動更新される。
  • デバイスのOS更新
    • iPhone:設定 > 一般 > ソフトウェア・アップデート。
    • Mac:システム環境設定 > ソフトウェア・アップデート。
    • Windows:設定 > Windows Update。
    • Android:設定 > システム > システムアップデート。

参考情報:最新ファームウェアは音声の問題を修正することが多いです。

ステップ4:AirPodsの清掃

耳垢やゴミがスピーカー部分を塞いでいる場合、音が出ないまたは音が小さくなることがあります。

  1. 柔らかく乾いた布でAirPodsを拭く。
  2. スピーカー部分は、柔らかいブラシ(歯ブラシなど)や綿棒で優しく清掃。
  3. アルコール(70%以下)を使って軽く拭くが、液体が内部に入らないよう注意。

参考情報:清掃で音質が改善する場合があります。

ステップ5:デバイス固有の設定を確認

デバイスごとに特有の問題がある場合、以下の設定を確認します。

iPhone/iPad

  • オーディオバランス:設定 > アクセシビリティ > オーディオ/ビジュアルで、左右の音量バランスが中央に設定されているか確認。
  • ノイズキャンセリング(AirPods Pro):コントロールセンターでノイズキャンセリングをオフにしてみる。
  • 自動耳検出:設定 > Bluetooth > AirPods >「自動耳検出」をオフにしてみる。

Mac

  • サウンド出力:システム環境設定 > サウンド > 出力でAirPodsが選択されているか確認。
  • Bluetoothリセット:Bluetoothモジュールをリセット(Shift + Optionを押しながらメニューバーのBluetoothアイコンをクリック)。

Windows

  • Bluetoothドライバの更新
    • デバイスマネージャー > Bluetooth > ドライバを右クリックして「ドライバの更新」。
    • メーカーのウェブサイトから最新ドライバをダウンロード。
  • オーディオ設定:コントロールパネル > サウンドでAirPodsが既定のデバイスに設定されているか確認。

Android

  • コーデック設定:設定 > Bluetooth > AirPods > コーデック(AACなど)が適切か確認。
  • アプリの干渉:Spotifyや他のアプリを一旦終了し、再起動。

ステップ6:他のデバイスとの干渉を確認

AirPodsが複数のデバイスに接続されている場合、音声出力が別のデバイスに送られている可能性があります。

  • 他のデバイス(例:iPad、Mac)のBluetoothをオフにする。
  • AirPodsを現在使用中のデバイスに明示的に接続。

ステップ7:ハードウェアの問題を疑う

上記で解決しない場合、AirPods自体の問題の可能性があります。

  • 片方だけ音が出ない:設定 > アクセシビリティ > オーディオ/ビジュアルでバランスを確認。片方のAirPodをケースに入れ、単体でテスト。
  • 物理的損傷:落下や水濡れの履歴を確認。損傷がある場合、修理が必要。
  • Appleサポートに連絡:Appleの公式サイトから診断を依頼。保証期間内であれば無料修理の可能性も。

4. 特定の状況別の対処法

4.1 アプリ固有の問題(例:Spotify)

Spotifyなどのアプリで音が出ない場合:

  • アプリを強制終了し、再起動。
  • アプリのキャッシュをクリア(Android:設定 > アプリ > Spotify > ストレージ > キャッシュをクリア)。
  • アプリを最新バージョンに更新。

4.2 Windowsでの問題

Windows PCで音が出ない場合、Bluetoothドライバやオーディオ設定が原因の可能性が高いです。

  • ドライバの再インストール:デバイスマネージャーでBluetoothドライバをアンインストールし、PCを再起動。
  • サウンド設定:AirPodsが「ステレオ」モードで設定されているか確認(「ヘッドセット」モードでは音質が低下)。

4.3 Androidでの問題

Androidデバイスでは、互換性やコーデックが原因の場合があります。

  • Bluetoothコーデックを「AAC」に設定。
  • AirPodsを一度「デバイスを削除」し、再ペアリング。

5. 問題が解決しない場合

すべての手順を試しても音が出ない場合、以下のアクションを検討してください:

  • Appleサポートに連絡:オンラインで診断を予約し、詳細なサポートを受ける。
  • 修理を依頼:保証期間外の場合、修理費用がかかる可能性があります。Appleの公式サイトで費用を確認。
  • 新しいAirPodsの購入を検討:特に古いモデル(例:第1世代)の場合、最新モデルへの買い替えも選択肢。

参考情報:Xの投稿で、修理を選ばず新モデルを待つユーザーもいます。

6. 予防策とメンテナンスのヒント

再発を防ぐために、以下の習慣を取り入れましょう:

  • 定期的な清掃:月に1回、AirPodsを優しく清掃。
  • ファームウェアの更新:AirPodsとデバイスのソフトウェアを常に最新に保つ。
  • 適切な保管:使用しないときはケースに入れ、湿気や高温を避ける。
  • バッテリー管理:AirPodsを長期間使用しない場合、50%程度の充電で保管。

7. まとめ

AirPodsが接続されているのに音が出ない問題は、Bluetoothの不具合、設定ミス、ハードウェアの問題など多岐にわたる原因で発生します。この記事で紹介したステップ(基本確認、Bluetooth再接続、リセット、ファームウェア更新、清掃、デバイス固有の設定確認)を順に試すことで、ほとんどのケースで問題が解決します。解決しない場合は、Appleサポートに連絡し、専門家の診断を受けることをおすすめします。

信頼できる情報源

最終更新:2025年5月16日

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